教養・歴史小川仁志の哲学でスッキリ問題解決

仕事上の付き合いもあり、中国の政治・経済の台頭・動向が気になります

仕事上の付き合いもあり、中国の政治・経済の台頭・動向が気になります/95 

 Q 仕事上の付き合いもあり、中国の政治・経済の台頭・動向が気になります

 A 悠久の時間の中で培った独自のメンタリティーを理解し、関係性に生かそう

 米トランプ政権の退場のせいか、中国が勢いを増しています。政治も経済も中国は底力を見せつけています。西洋との違いを考えると、その思想の違いに戸惑うとともに、中国との仕事上の関わりもあり、向き合い方に困っています。

(商社勤務・30代男性)

 中国は、独り勝ちしそうな勢いですよね。社会主義が崩壊しても、社会主義市場経済などという一見矛盾するような制度を掲げ、見事成功してきました。でも、それがいつまで続くのか、ビジネスパートナーとしては気になるところだと思います。

 そんな中、中国の現状を読み解くうえで参考になるのが、アメリカの中国研究者マイケル・ピュエットです。米ハーバード大学で教鞭(きょうべん)を執る彼の授業は、学生からも大人気だと聞きます。そこには恐らく、中国を深く知りたいと思っている世界のエリートたちの関心が反映されているのでしょう。

 相談者も指摘しているように、中国が西洋世界と異なるのは、なんと言っても儒教などを背景とした思想です。ピュエットもその点に着目して、中国思想の独自性について講義しています。それは西洋の哲学とはまったく違うものだと言うのです。

修養で得た感性…

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