次の危機はデフレではなく「インフレ」に=市岡繁男
有料記事
次の危機はデフレではなく「インフレ」に=市岡繁男
金融面からみたアメリカ大恐慌の特徴は、マネーサプライM2(現金通貨と預金の合計)が1930年から4年連続で前年比マイナスになったことだ(図1)。このため33年の同残高は29年比3割も減少し、それに伴って名目GDP(国内総生産)も半減する事態となった。
マネーの総量が減った原因は株価の暴落や、銀行、大企業の倒産がスパイラル的に生じたからだ。恐慌の深化に伴って手元に現金を保有する人が増えたので、通貨流通量だけは増加した(図1…
残り357文字(全文594文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める