南欧からドイツへ預金流出が加速=市岡繁男
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「十二の星の冠をかぶった女は産みの苦しみと痛みで泣き叫んでいた」(新約聖書・黙示録12章)。1999年1月、欧州11カ国の共通通貨ユーロが発足し、そのシンボルとして12星旗が定められた。しかしその後の欧州は、聖書が記述する通りの苦難が続いている。
99年1月のユーロ発足からしばらくの間、各国の国債利回りは並んでいた(図1)。これは通貨統合の実現で各国の国債信用度が同一だとみなされていたからで、その幻想は07年8月、仏パリバ銀行の巨額損失表面化で崩れる。その後…
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週刊エコノミスト
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