教養・歴史書評

実は中国はくみしやすい? 「思想」より「思考」を読む=加藤徹(歴史書の棚)

    「法治より人治」はなぜ? 中国人の思考法解説書=加藤徹

    「刃物を持った相手は危険ではありません。刃物しか使いませんから」

     ある高名な空手家の言葉だ(板垣恵介『刃牙道(ばきどう)』)。佐久協(やすし)『なぜ中国人はそう考えるのか』(出版芸術ライブラリー、1540円)を読み、この空手家の言葉を思い出した。中国のパワーは強大だ。が、そのパワーをどう使うかという思考法、いわば刃物の使い方にはパターンがある。中国の手の内を見切れる達人にとって、中国はくみしやすい相手だ。

     著者は言う。「僕は『思想』と『思考』とは別物だと考えている」「中国の歴史を簡潔にたどることによって現在の中国人の思考の特色が何に由来しているかを探り、日本人に役立てるのを目的として書いたのが本書である」。

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