教養・歴史小川仁志の哲学でスッキリ問題解決

政治もAI(人工知能)に任せた方がいいとの意見も。民主主義の危機です/97

政治もAIに任せろという意見もありますが、それって民主主義の危機?=小川仁志

 Q 政治もAI(人工知能)に任せた方がいいとの意見も。民主主義の危機です

 A 危機どころか民主主義の崩壊。リアルな次元で政治へのコミットメントを高めるべき

 仕事でAIの導入支援をしています。先日同僚が、AIに任せた方が政治はもっと良くなるのではと言ったのですが、後で考えるとゾッとしました。それって民主主義の危機ということですよね。

(コンピューター関連企業勤務・40代女性)

 たしかに政治に関心のない人たちによって選ばれた政治家が、既得権益を守ろうとするだけなら、いっそAIに任せた方がいいのではないかと思ってしまいますよね。でも、それでは危機どころか、民主主義の崩壊なのです。

 AIが人間の意志を読み取って判断するとしても、その基になる入力データが、インターネット上にあふれる情報だとしたら、すでにGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)のようなネットの世界を牛耳る大企業のバイアスがかかっています。

 そんな指摘をするのが英ケンブリッジ大学のデイヴィッド・ランシマンです。しかも彼は、すでにそれは始まっていると言うのです。もう民主主義は終わりつつあるのだ、と。

静かに迫るAIの脅威

 民主主義が終わる。でも実はそれは歴史上、何度も起こりました。

 全体主義がその典型です。しかしランシマンは、現代の民主主義は…

残り850文字(全文1450文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

2月7日号

賃上げサバイバル16 大企業中心の賃上げブーム 中小の7割は「予定なし」 ■村田 晋一郎19 インタビュー 後藤茂之 経済再生担当大臣 賃上げは生産性向上と一体 非正規雇用の正社員化を支援20 「賃上げ」の真実 正社員中心主義脱却へ ■水町 勇一郎22 賃上げの処方箋 「物価・賃金は上がるもの」へ意 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事