舞台 iaku「フタマツヅキ」 隣の部屋から聞こえる父の噺 家族を通し、社会のひずみ描く=濱田元子
有料記事
緻密な会話で人々のうごめく心模様を織り上げていく。横山拓也は、いま最も注目を集める気鋭の劇作家・演出家の一人だ。大阪発の演劇ユニットiaku(いあく)を主宰し、全国区で活躍する。
作品は自身のユニット公演にとどまらず、俳優座をはじめとする新劇の劇団などに書き下ろし、ファンを広げている。今秋、立て続けに新作が上演されるのもその人気の証しだ。
iaku公演として上演するのは「フタマツヅキ」(作・演出とも横山)。バブル景気の1980年代を謳歌(おうか)し、お笑い芸人から転身した噺(はなし)家くずれの父・克(モロ師岡)と、経済的にも社会的にも苦難の時代を生きる2000年代生まれの息子・花楽(杉田雷麟(らいる))を軸に、家族それぞれの生き方の葛藤を描く。
残り953文字(全文1280文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める