中国共産党の6中全会で決議される「歴史決議」が習主席へのの引退勧告になる理由とは=金子秀敏
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第3の歴史決議は引退勧告か 日没期に入った習近平政権=金子秀敏
中国共産党の習近平総書記(国家主席)は10月18日、党中央政治局会議を開き、党第19期中央委員会第6回総会(6中全会)を11月8日から4日間の日程で開くことを決めた。
席上、「党の100年にわたる奮闘の重大な成果と歴史的経験に関する決議」(歴史決議)の案文が討議された。「党内外の一定の範囲で徴募した意見」が報告され、今後、一部修正し6中全会で決議することが決まった。
この結果、習主席が来年の第20回党大会で総書記に3選される可能性は大きく後退した。「一定範囲の意見」が8月、河北省・北戴河の非公式会議で党長老から出された習近平批判を指すとすれば、それを反映した歴史決議案は習主席に対する事実上の引退勧告だ。習近平派は6中全会で決議案を否決するほどの数はない。
過去、「歴史決議」は、毛沢東時代、鄧小平時代にそれぞれ1回行われ、党内の深刻な路線対立に決着をつけた。第1の歴史決議ではコミンテルン(共産主義政党の国際組織)の影響力を受けた国際派が敗北、延安派の毛沢東が党権力を握った。第2の決議では鄧小平ら改革開放派が毛沢東思想至上主義の華国鋒派に勝利した。
今回の第3決議が、毛沢東時代の個人崇拝、終身指導制を否定し、鄧小平時代に確立した集団指導制、総書記3選禁止など党内民主を再確認することになれば、結果的に習主席の3選は封じられる。
習主席の3選が消えれば、現在の党指導部の中で年齢や経歴から見て次期総書記の有資格者は李克強首相と汪洋人民政治協商会議主席の2人に絞られる。どちらも改革開放派で、6中全会以降、中国が経済建設重視の改…
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週刊エコノミスト
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