教養・歴史書評

魚が減ったのは農薬のせい? 30年以上の研究で解き明かす=美村里江

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 わが家にはソファがない。10を超える飼育水槽に部屋が占拠されているからだ。渓流釣りに海釣り、食べるのも含め魚は大好きだ。

 最近では北海道の赤潮の問題など、魚の減少は度々ニュースとして報じられる。しかし、水系の変動は影響が広域で原因も複雑。閉ざされた水族館の多量死ですら、専門家の分析が入っても原因不明で終わることがある。

 そんな現状が下地にあり、期待して開いた『東大教授が世界に示した衝撃のエビデンス 魚はなぜ減った? 見えない真犯人を追う』(山室真澄著、つり人社、1100円)。島根県宍道湖のワカサギとウナギを対象とし、30年以上の試行錯誤を経た調査に基づいた本だ。

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