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終わらない水俣。闘う人々のむき出しの素顔に迫るドキュメンタリー=勝田友巳

©疾走プロダクション
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映画 水俣曼荼羅 「被害者」という類型を打ち破り 素顔むき出しのドキュメンタリー=勝田友巳

「ゆきゆきて、神軍」「ニッポン国vs泉南石綿村」、あるいは「れいわ一揆」と、原一男監督は少数派の怒りにカメラを向けてきた。踏みつけられた人たちの叫びを聞け。一緒に怒り、さらにはもっと怒れとたきつける。1956年に公式に確認されて以来いまだ未解決の水俣病を、20年前から取材してきたという。3部構成、6時間12分。と聞けば尻込みするだろうが、あっという間である。

 原監督は小さい声を拾う。被害者の中でもさらに少数派を追いかける。水俣病の手足のしびれなどの症状は、メチル水銀が末梢(まっしょう)神経を侵したからだと信じられてきたが、現在では脳の中枢神経に異常が生じているとされる。その説を最初に唱えた医師がいる。学会で異端視されながら独自の診察法を開発し、精力的に患者の間を回って協力を呼びかける。

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