教養・歴史アートな時間

終わらない水俣。闘う人々のむき出しの素顔に迫るドキュメンタリー=勝田友巳

    ©疾走プロダクション
    ©疾走プロダクション

    映画 水俣曼荼羅 「被害者」という類型を打ち破り 素顔むき出しのドキュメンタリー=勝田友巳

    「ゆきゆきて、神軍」「ニッポン国vs泉南石綿村」、あるいは「れいわ一揆」と、原一男監督は少数派の怒りにカメラを向けてきた。踏みつけられた人たちの叫びを聞け。一緒に怒り、さらにはもっと怒れとたきつける。1956年に公式に確認されて以来いまだ未解決の水俣病を、20年前から取材してきたという。3部構成、6時間12分。と聞けば尻込みするだろうが、あっという間である。

     原監督は小さい声を拾う。被害者の中でもさらに少数派を追いかける。水俣病の手足のしびれなどの症状は、メチル水銀が末梢(まっしょう)神経を侵したからだと信じられてきたが、現在では脳の中枢神経に異常が生じているとされる。その説を最初に唱えた医師がいる。学会で異端視されながら独自の診察法を開発し、精力的に患者の間を回って協力を呼びかける。

    残り827文字(全文1219文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月14日号

    税務調査 あなたの資産も丸裸18 「やりすぎ」節税は許さない 厳しく追及される富裕層 ■加藤 結花21 タワマン 過剰な節税は狙われる ■村田 晋一郎22 海外資産 86カ国・地域との情報交換が端緒 ■高鳥 拓也24 生前贈与 最強の節税策が使えなくなる前に ■山崎 信義27 見逃しがちな広大地還付 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事