映画 CHAIN/チェイン 新撰組の“裏側”を描いた異色作 現在を点描し時間の連鎖浮き彫りに=寺脇研
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天皇が絶対だった戦前は、勤王の志士を襲う集団として敵役扱いだった新撰組は、戦後になると、GHQの時代劇禁令が解けるやいなや、数多くの映画で取り上げられ、人気を高めていく。三船敏郎が近藤勇を演じた「新選組」(1969年)をはじめ、「沖田総司」(74年)、「御法度」(99年)、「壬生義士伝」(2002年)、そして公開中の「燃えよ剣」(21年)に至るまで枚挙に暇(いとま)がない。テレビドラマや漫画でも、新撰組ものは引きも切らず連発されている。
そんな中、なんとも異彩を放つ新撰組映画が誕生した。題名からして、一見意味不明。時代劇でありながら、京都タワーなど現在の町並みが登場したりもする。予備知識のない観客が戸惑いを感じるのも当然だろう。
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