教養・歴史アートな時間

ピアノ持ち込み、調律も自前。クリスチャン・ツィメルマン来日!=梅津時比古(クラシック)

クリスチャン・ツィメルマン ©KASSKARA/DG
クリスチャン・ツィメルマン ©KASSKARA/DG

クラシック クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル=梅津時比古

過去の栄光顧みない芸術の昇華 ツィメルマン日本公演が実現

 ショパン国際ピアノ・コンクールが大きな話題を呼んだ。アニメや映画がコンクールブームともいうべき現象を作り出した背景もある。また、コロナ禍で世界のネット状況が様変わりし、一挙にオンライン化されたことも大きいだろう。これまでも国際コンクールはライブ配信されていたが、この1年、各家庭でオンラインを受ける環境が急速に整ったことで、今回は、世界中で40万〜50万人が、まるでオリンピックを見るように、予選から演奏を見ていた。

 オリンピックとコンクールとでは大きく異なる。オリンピックで優勝した人が「金メダルを取ったので、これで私は引退します」と宣言しても、誰も不思議に思わないだろう。しかし音楽コンクールで優勝した人が「1位を取ったので、これで私は引退します」と宣言したら、多くの人がびっくりするのではないだろうか。オリンピックはゴール地点だが、コンクールはスタート地点なのである。

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