壮絶な市街戦描く。アメリカ映画らしさがまるでないアメリカ映画=野島孝一
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映画 モスル 〜あるSWAT部隊の戦い〜=野島孝一
アラビア語が母国語の俳優結集 特殊部隊vs過激派組織の壮絶戦
モスルは、イラク北部の大都市。イラク戦争で米軍に占拠され、さらにイスラム過激派組織IS(ISIS)に占領された。2016年から17年にかけてイラク政府軍などが奪回作戦を行い激しい市街戦が展開された。この映画の基になったのは、アメリカの雑誌『ザ・ニューヨーカー』に掲載された記事。モスルの警官で組織されたSWAT(特殊部隊)がISと戦っているというものだった。この記事を読み、感銘を受けたのが、ハリウッドのアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。「アベンジャーズ」シリーズの監督をした兄弟は映画化権を獲得。ロバート・レッドフォード監督の「大いなる陰謀」などの脚本家、マシュー・マイケル・カーナハンが映画初監督した。
普通、アメリカ映画にはアメリカ人の俳優を使うものだが、この映画は世界各地からアラビア語を母国語とする俳優たちが集められた。つまり、監督らは完璧なリアリティーを求めたのだ。撮影の大半はモロッコのオープンセットで行われた。セットを作ったのは、「ロード・オブ・ザ・リング」の美術監督フィリップ・アイヴィ。撮影監督が「アバター」でアカデミー賞を受賞したマウロ・フィオーレなどスタッフは一流だ。そして、ドロー…
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週刊エコノミスト
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