7年ごとの「シェミッタ」(安息年)はまさに今、訪れている=市岡繁男
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7年周期の異変に直面する世界経済=市岡繁男
やや古い話で恐縮だが、米国では2014年、ユダヤ教のラビ(聖職者)が執筆した“The Mystery of the Shemitah”という本が話題を集めた。古代ユダヤでは旧約聖書の記載通り、7年ごとに「シェミッタ」という安息年を設けて債務免除も行ったが、それは今も同じだというのだ。その実例として、過去40年間における5回の経済危機(1973年、80年、87年、01年、08年)を挙げ、いずれもシェミッタ年だったと指摘する。
確かに1903年から2008年まで過去16回の当該年を検証すると、株価が25%以上下落した年は9回もある。他にも、ロシア革命や第二次大戦の終結など歴史的な大事件が起きており、その度に「債務免除」が行われた。だから著者は2015年前後の政治・経済も要注意と断じたが、幸いにもそうした混乱は起きなかった。
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週刊エコノミスト
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