2次元でも3次元でもない新手法で超絶リアルな金魚を描く=石川健次
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美術 深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」 躍動する超絶リアルな金魚 “金魚救い”がきっかけの独創=石川健次
まずは図版の作品を見てほしい。縁が少し欠けた赤い輪島塗の椀(わん)のなかを、金魚が泳いでいる。手でそっとすくいあげれば、びちびちと手のひらで跳ねまわりそうなほど元気いっぱい、威風堂々の金魚に見える。さて、ここで問題。この作品、写真でしょうか、それとも絵でしょうか?
正解は絵だ。正確に言うと、縁が欠けた赤い輪島塗の椀は本物だが、そのなかで泳ぐ金魚はアクリル絵具で描かれている。水を得た魚のように、まさにその言葉通りに生き生きと躍動する金魚が、超絶リアルな金魚が、一匹、あるいは群れで本展会場を埋め尽くし、泳ぎまわる。
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週刊エコノミスト
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