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えん罪を救うはずが… 台湾で有罪後のDNA再鑑定を認めて5年も再審はゼロ=岡村崇

台湾 DNA鑑定妨げる「証拠の破棄」=岡村崇

 台湾で、過去にDNA鑑定などをもとに有罪判決を受けた元被告らに対し、DNAの再鑑定を認める条例が2016年11月に施行されてから5年が過ぎた。当初、アジア初の条例に台湾内外の司法界から「冤罪(えんざい)からの救済を支える」と注目されたが、これまでに同条例をもとに有罪判決後の再審が認められたケースはない。証拠が保管されず、DNA鑑定ができないのだ。

 冤罪救済団体「台湾冤獄平反協会」によると、台湾では誤ったDNA鑑定によって有罪となるケースが相次いだという。そのため、DNA鑑定の技術が問題視され、司法関係者の間で、有罪判決確定後のDNAの再鑑定を認めるような法整備が求められるようになり、条例が制定された。

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