富裕層も一般人も、保守もリベラルも分け隔てなく 米国分断を癒やすスポーツ「ピックルボール」が大人気=小林知代
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ピックルボールが人気 競技人口が前年比2割増=小林知代
米国で「ピックルボール・ブーム」が起きている。ピックルボールとは、テニス、バドミントン、卓球のハイブリッド型スポーツだ。バドミントンコートと同じぐらいの広さのコートで、卓球の2倍ほどの大きさの板ラケットを使い、硬いボールをワンバウンドさせて打ち合う。原則として1セット11点制で3セットか5セットマッチで戦う。競技人口は420万人とされ、スポーツ・フィットネス産業協会(SFIA)によると、2020年は前年比21%増と急激な伸びを示した。
この、ちょっぴりコミカルな名前のスポーツの人気の理由は、いろいろとある。ゴルフのようにコースに出る前にそれなりの練習量を積む必要がない。重い機材もいらない。シングルス、ダブルス双方ができて、少人数ですぐに始められる手軽さも売り物だ。
筆者も友人に誘われて数回プレーしたが、カーンと小気味よい音を立てながらボールを打ち返す楽しさは格別である。野外で楽しめ、新型コロナウイルス感染が深刻化している中でも、ほどよい距離感でプレーできる。体への負荷もほどよくあり、エクササイズ効果もある。シニアでも若い人でも女性でも男性でもほぼ対等に戦える。
セレブも一般人も
ピックルボールは、保守派もリベラルも、富裕層も一般大衆も分け隔てなく楽しめる。米国では、NBA(米プロバスケットボール協会)のファンはリベラル、NFL(米ナショナル・フットボール・リーグ)のファンは保守派との一般概念があり、スポーツの世界にも政治的な要素が入り込んでいた。しかし、ピックルボールは、試合の前に国歌を歌うような国家的・政治的儀式はなく、あらゆる政治信条の人が競技する。
レオナルド・ディカプリオやジョージ・クルーニーなどハリウッド俳優から…
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週刊エコノミスト
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