「一番搾り」中心で再びトップに返り咲いたキリン(最終回)
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一方、日本の産業界に激震が走ったのは、前田社長が誕生して3カ月半ほどが過ぎた09年7月13日だった。この日は月曜日だったが日本経済新聞朝刊が『キリン、サントリー経営統合へ』と、一面でスクープしたのだ。
前田はもちろん、同時期にキリンビール社長に就任した松沢も、統合後を睨み加藤が実行したトップ人事だった。
「統合により日本国内で圧倒的なポジションをもち、世界に打って出る」(当時のサントリー社長の佐治信忠)というシナリオだった。
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週刊エコノミスト
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