台湾経済復活の裏で深刻化する大きな問題とは=井上雄介
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台湾 今年も迫る停電の危機=井上雄介
高い経済成長率や半導体工場の増設、米中対立を背景とした台湾企業の本国回帰などを背景に、台湾国内の電力需要が急増している。蔡英文政権は、2025年のエネルギー構成の目標を火力80%、再生可能エネルギー20%から、火力84・8%、再エネ15・2%に修正した。需要増大に再エネの発電拡大が追いつかないためだが、政府は天然ガス火力の拡大で不足を補い、脱原発の目標は維持する考えだ。
だが、専門家によると25年の再エネのシェアは「多くて13%」だという。電力を安定供給するには原子力の活用が現実的で、財界内では14年に凍結された第4原発の建設再開を求める声も強い。しかし、国民の反原発意識が強く、昨年12月の住民投票で否決された。
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週刊エコノミスト
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