教養・歴史書評

英国独自の貴族制度、小説に描かれた例を通じて楽しく学ぶ=楊 逸

英国独自の貴族制度 文学通じて楽しく学ぶ=楊逸

×月×日

 ウクライナ侵攻に対し、どうしようもない暗い気持ちを抱えながら、『ノブレス・オブリージュ イギリスの上流階級』(新井潤美著、白水社、2420円)を読み始める。

 立憲君主制の国が多く存在するヨーロッパ。かつて厳かであった王宮は、今では観光スポットとなって国の文化をアピールする役割も担うようになった。そして国に関係なく、王宮というものを見ればすぐイギリス王室の面々が目に浮かんでくるのは私だけだろうか。

 むろん世界一注目されるロイヤルファミリーといえば英国王室である。これは英語のグローバルな広がりのほか、かつて植民地を多く持っていたこと、そして貴族爵位の価値にも関係しているのではないか。

残り1014文字(全文1335文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事