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日本に「フランス音楽」導入。安川加壽子生誕100年コンサート=梅津時比古

安川加壽子 撮影 安川加壽子記念資料館
安川加壽子 撮影 安川加壽子記念資料館

クラシック 第15回安川加壽子記念会演奏会 2022安川加壽子生誕100年

日本に「フランス音楽」を導入 偉大な先達しのぶ記念コンサート

 明治政府によってクラシック音楽が導入されて以来、日本はバッハ、ベートーベン、ブラームスの「3大B」を中心とするドイツ音楽一辺倒で進んできた。クラシック音楽とは、昭和初期までは、実は「ドイツ音楽」であったのである。

 そこへ突如、フランス音楽のしなやかな感性を空気のようにまとって登場したのがピアニストの安川(旧姓草間)加壽子(かずこ)。外交官であった父の仕事の関係でパリで育ち、パリ国立高等音楽院でラザール・レヴィに師事。第二次世界大戦の状況悪化で日本に帰国してからは、演奏活動を通して、ドビュッシーやラヴェル、フォーレなどフランス音楽の主流を精力的に広めた。当時、いかにそれが新鮮であったか、音楽評論家の遠山一行…

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