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流行パズル「ワードル」をNYTが買収した意図=小林知代

スマートフォンで手軽に遊べるのがワードルの強みだ
スマートフォンで手軽に遊べるのがワードルの強みだ

 米電気自動車メーカーのテスラ社CEO(最高経営責任者)、 イーロン・マスク氏の買収劇で、ソーシャルネットワークのトップ媒体であるツイッターがまたもや注目されている。衝撃的なツイートで世界を驚かせたトランプ前米大統領は結果的にツイッターから追放されたが、今回の買収劇でも言論の自由を巡り、ツイッターが米国社会の分断をあおることとなった。

 ロシアのウクライナ侵攻、米最高裁判事の任命など、ツイッター上には保守派とリベラル派を引き離すネタが尽きない。一方で、思想を問わず米国民がまとまって熱中する現象も見られる。

 それはアルファベット5文字で成る英単語を6回以内に当てる言葉遊び「WORDLE(ワードル)」だ。1日1回、午前0時に問題が更新され、プレーヤーは英単語を推測してマスに打ち込んでいく。すると正解の英単語に含まれないアルファベットは灰色、含まれるが位置が異なる場合は黄色、ピンポイントで符合した場合は緑色にマスが表示される。英単語は日本の中学、高校で習うレベルで、灰、黄、緑の色模様すなわち、その日の出来を共有する機能があるため、家族や友人にツイートするのがはやっている。

 この遊びは、ニューヨークに住むソフトウエアエンジニアのジョシュ・ウォードル氏が開発した。クロスワードパズルが大好きな彼は、新型コロナウイルス禍で、より簡単に楽しめる遊びを追求したという。米国を席巻しているこの遊びは、無償かつシンプルで、頭の体操にもなり、パズルが解けるかどうかは個人の力量にかかっている。午前0時の問題更新を起きて待つ人も多く、筆者の周辺でも毎日一度はワードルの話を耳にするほどの人気ぶりである。

NYTも成長の軸に

 ウォードル氏は2021年10月に無償で遊べるホームページを開設し、翌11月には90人が…

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週刊エコノミスト

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