円安・戦争で必需品価格の上昇が本格化=市岡繁男
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1991年11月以来の高インフレ率
4月の全国消費者物価(CPI)は、日銀が注目する「生鮮食品を除く総合(コア)」は前年比2.1%だったが、「持ち家の帰属家賃を除く総合」は前年比3.0%に急騰した(図1)。「持ち家の帰属家賃」とは持ち家に住む人も家賃を支払うとみなすもので、CPIに占める構成比は16%もある。だが、その前年比上昇率はゼロ%なので、全体のインフレ率は実態より低く見えてしまう。
筆者は「持ち家の帰属家賃を除く総合」を重視し、その数値を総務省が公表する「消費税増税の影響を除外したデータ」で修正したところ、今回のインフレ率は1991年以来の高水準だったことが判明した。
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週刊エコノミスト
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