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教養・歴史小川仁志の哲学でスッキリ問題解決

提案を常に反対され、上司と口論となります。かわす方法は?/137 

Q 提案を常に反対され、上司と口論となります。かわす方法は?

 上司が常に私の提案に抵抗するので、スムーズに仕事を進めることができません。言っていることには一理あるのですが、いつも口論になり、ストレスがたまっています。どのようにかわしていけばいいでしょうか?(シンクタンク勤務・40代男性)

A 他者の抵抗が自己の成長を促す。人は「共同相互存在」なのですから

 たしかに仕事の最大のストレスは、スムーズに業務が進まないことですよね。その原因の多くは、人にあります。とりわけ上司に抵抗されるとやっかいです。しかも、嫌われているとか、理にかなわないことをいわれるなら相手にしないという手もあるでしょうが、一理あるならかわしきれないかもしれません。

 そこで参考になるのが、ドイツの哲学者カール・レーヴィットの人間観です。彼にいわせると、人間は「共同相互存在」なのです。つまり、私たちは単に個として一人で存在しているのではなく、常に他者と共に存在し、それによって自分を獲得していくということです。従来の西洋哲学が、「私」を単独の存在として扱ってきたのとは真逆の発想といえます。

対話と承認の関係

 わかりやすくいうと、自分の行為は常に他者とかかわりを持たざるをえず、それゆえに他者からの抵抗を受ける仕組みになっているということです。これは皆さんも日ごろ実感されているのではないでしょうか。

 もっとも、抵抗という言葉とは裏腹に、レーヴィットはそれを肯定的にとらえています。他者の抵抗こそが、新たな自分を作ることにつながるというのです。そのために求められるのは対話です。他者は、自分とは違う考えや行為をもたらすものです。そ…

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