スイスの作家が半世紀前に発表した戯曲の日本初演=濱田元子
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舞台 オフィスコットーネ「加担者」
ブラックな喜劇で忘却や無関心のツケを問う=濱田元子
戦後のドイツ語圏スイス文学を代表する作家の一人、フリードリヒ・デュレンマット(1921~90年)。現代人が生きる世界を「故障の世界」と呼び、核物理学者の倫理的責任と政治を巡る「物理学者たち」や、お金と正義に翻弄(ほんろう)される人々を描いた「貴婦人の来訪」といった寓話(ぐうわ)的な喜劇でブレークした。普遍性のある作品は、世界的に根強い人気を誇る。
日本でも作品の上演が相次ぐなか、オフィスコットーネがプロデュースするのが「加担者」(増本浩子訳、稲葉賀恵(かえ)演出)だ。73年に書かれた戯曲で、今回が日本初演となる。
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週刊エコノミスト
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