豪州 「温室ガス削減法案」成立へ=守屋太郎
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化石燃料の輸出大国である豪州で、脱炭素の動きが勢いづいている。5月の総選挙で政権を奪回した中道左派の与党労働党は7月27日、温室効果ガスを2030年までに05年比で「43%削減」することを定めた法案を議会に提出した。前保守連合政権は「26~28%削減」を掲げたが、新政権はより踏み込んだ達成目標を法律に明記することで、気候変動対策を重視する姿勢をアピールする。
一方、急進左派の緑の党は、「75%削減」と、より強力な対策を主張し、当初は政府案に反対。同党は2大政党がいずれも過半数に満たない上院で12議席と勢力を倍増させ、キャスチングボートを握る。このため法案通過が危ぶまれたが、賛成に転じたことから成立は確実となった。
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