新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

教養・歴史 アートな時間

人型アンドロイドの記録は記憶になれるのだろうか 勝田友巳

©2021 Future Autumn LLC .All rights reserved
©2021 Future Autumn LLC .All rights reserved

映画 アフター・ヤン

小津映画を踏襲した端正な画面

SF的設定で人間の記憶を問う

 コゴナダという監督の風変わりな名前は、「麦秋」「東京物語」などで小津安二郎監督と組んだ名脚本家、野田高梧にちなんだという。小津映画へのオマージュをささげたデビュー作「コロンバス」で注目されたコゴナダ監督。SF的設定の新作「アフター・ヤン」では小津映画のスタイルを踏襲しながら、哲学的な問いを投げかける。

 開巻から目を引くのは、洗練された様式美だ。主人公一家は緑やベージュを基調とした落ち着いた色彩の家に住み、身に着ける衣装は東洋的だ。感情を押し殺したような表情、ささやくような会話。刺激的な要素を慎重に取りのけて、画面には終始、穏やかな空気が漂っている。

残り957文字(全文1273文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事