1987年のブラックマンデー前に似る英米債券の下落ピッチ 市岡繁男
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筆者は運用担当者として1987年のブラックマンデーを経験しているが、今の相場は35年前の金融波乱が再来する怖さがある。懸念材料は次の2点だ。1点目は業績不振が伝えられる大手欧銀の株価が1日で16%も急落したことだ。最近はあらゆる資産が下落しているが、投機に失敗した金融機関が資産を投げ売りしている側面もあるのかもしれない。
連想するのは2008年の原油相場だ。同年7月に高値をつけた原油は欧州中央銀行(ECB)の利上げで失速し、9月に相場の節目とされる200日移動平均線を下回る。リーマン・ショックはその2週間後だった。今回も原油は7月のECB利上げで200日線を割り込み、9月のECB再利上げで株安が加速している(図1)。
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