保釈制度見直しを棚上げしたNY市長を共和党が批判 冷泉彰彦
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米ニューヨーク州の「保釈金改革法」が2020年1月に施行された。逮捕容疑が凶悪犯罪でなければ勾留しないとする内容だ。結果として窃盗や傷害の容疑者が逮捕後すぐ保釈されるようになった。背景には「逮捕された貧困層は保釈金を納付できずに勾留される一方、カネがある容疑者は勾留されずに済むのは不公平」という考えがあった。
施行直後に新型コロナウイルスのパンデミックが襲い、治安が著しく悪化した。ニューヨーク市警察局の直近データでは、強盗や窃盗は前年比3割も増えている。州や市の共和党議員は「新制度が元凶」と問題視、今年に入ってホークル知事(民主党)やアダムズ市長(同)を激しく批判している。
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週刊エコノミスト
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