米物価を押し下げた石油備蓄の放出 市岡繁男
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今年10月の米消費者物価指数(CPI)は前年比7.7%の上昇となり、6月から4カ月連続で上昇率が鈍化した。インフレは勢いを弱めており、米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げペースを減速させる。そんな連想から長期金利は低下し、株価も急騰する動きとなった。
だが昨今のCPI上昇率鈍化は、バイデン政権が5月以降の6カ月間に戦略石油備蓄(SPR)を1.8億バレル(日量100万バレル)も放出し、エネルギー価格を強引に押し下げたことが主因ではないか(図1)。先の中間選挙で米民主党が思いの外…
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週刊エコノミスト
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