国際・政治闘論席

真の保守は善悪を区別できる 小林よしのり

小林よしのりの闘論席

「善悪二元論」を幼稚だと否定する風潮が、知識人の間では大勢になったような気がする。

 かつて、オウム真理教を擁護する思想家、宗教学者、知識人、サブカルが跋扈(ばっこ)し、オウムが近代を超えるポストモダンとして、もてはやされた。

 オウムの犯罪が明らかになった後でさえ、警察vsオウムを善悪で判断してはいけないという価値相対主義がはびこり、オウムを悪と断定したわしは、「麻原さんは本物の宗教家だ」と主張する吉本隆明氏から批判された。

 だが結果は現実の通りで、麻原は何ら宗教的信念を披露することもなく、単なるカルト犯罪者として死んだ。

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