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2023年は「80年周期」の混乱が本格化 市岡繁男

 2023年の政治・経済は世界的規模の大混乱に陥るだろう。筆者は本誌19年6月18日号の当コラム「80年周期の大変動、次は2020年代」で、「世界は約80年ごとに政治・経済が一変するパラダイムシフトに直面する。1780年代のフランス革命、米国独立戦争、天明の大飢饉(ききん)、1860年代のイタリアやドイツの国家統一、米国南北戦争、明治維新、1940年代の世界大戦がその事例であり、2020年からの10年期は『幕末』に匹敵する混乱が起きる」と書いた。

 疫病の蔓延(まんえん)で始まった混乱はウクライナ戦争で第2幕が開いた。先日のロシア空軍基地攻撃で戦いは更に激化し、今後、ロシアと西側諸国は一触即発の状態に陥るだろう。こうした中、金利上昇と景気悪化に耐え切れず、欧州で金融危機が勃発する可能性がある。ユーロ・ドルと欧銀株のチャートは先行きの苦難を示唆している(図1、2)。

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