試練に直面する韓国経済 市岡繁男
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日本人と韓国人は外見からは判別しがたいが、よく似ているのは為替や株価も同じだ(図1)。ドル・ウォンを10で割ればドル・円と似た数値になるし、韓国株を10倍すると日経平均と区別がつかなくなる。
もっとも、韓国は昨年8月から7回も利上げしたが、日本は何もしていない。それなのに日韓の対ドルはほぼ同じなのだから、それだけ韓国経済が脆弱(ぜいじゃく)だともいえよう。
同じことは株価についてもいえる。2020年3月からの上昇率は韓国株の方が日本株より大きく、21年6月には3万2810ウォンまで上昇した。これは韓国株の市場規模が日本株の3割程度と小さく、世界的なカネ余りの恩恵をフルに享受したからだ。だが、21年8月の韓国銀行(中央銀行)の利上げを機に株価は失速し、日経平均との相似形は崩れた格好だ。
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週刊エコノミスト
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