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カリフォルニアの核融合実験施設で科学史に残る成果 中島和宏

ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設(NIF)(Bloomberg)
ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設(NIF)(Bloomberg)

 カリフォルニア州リバモア市にあるローレンス・リバモア国立研究所のレーザー核融合実験施設「国立点火施設(NIF)」で、世界史上初となる画期的な核融合反応に成功した。レーザー核融合において、投入エネルギーを上回る反応出力が得られたというものだ。米エネルギー省によると、投入エネルギー2.05メガジュールに対して、反応出力3.15メガジュールが観測されたという。

 核融合は、現在原子力発電に利用されている核分裂とは異なり、さまざまな課題を抱える放射性廃棄物を発生させることはない。太陽のエネルギー源である核融合の再現は長年にわたり、種々の手法による実験と研究開発が世界各国で続けられている。しかし、エネルギーの純増はこれまで報告されていなかった。

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