英スナク政権の“増税”よりトラス前首相の“減税” 「大きな政府が経済破壊」とダイソン創業者 増谷栄一
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掃除機などの英家電メーカー、ダイソン社の創業者、ジェームズ・ダイソン氏が、スナク首相の増税・緊縮財政路線を批判したことが政財界に波紋を広げている。英紙『デイリー・テレグラフ』への寄稿文(1月19日付)で「大きな政府が英国経済を破壊している」と切り込んだ。
寄稿文でダイソン氏は、スナク政権の経済政策を「近視眼的で愚かな経済的アプローチだ。コロナ禍の経済状況がそのまま続いている」などと強調。その上で、「政府はコロナ禍中、企業の従業員に家に居るよう命令し、企業に干渉した。今こそ、企業は成長を生み出し、経済を元に戻すために解放されなければならない」と述べ、経済再生に向けた取り組みを早急に開始するよう苦言を呈している。
さらに同氏は、スナク首相がロンドンの新年講演会(1月4日)で、「変化には勤勉と犠牲が必要だ」と発言したことにかみついた。「スナク政権では成長という言葉は禁句も同然。急成長する企業が英国内にとどまり、繁栄して初めて経済を好転させることができる」と言い切る。
英国経済は昨年11月の国内総生産(GDP)伸び率がマイナス予想に反し、前月比0.1%増と、0.5%増だった10月に続き、2カ月連続で増加。10~12月期のリセッション(景気失速)懸念が後退した。ただ、先の見通しは厳しい。米金融大手シティグループは、11月GDP伸び率が予想外にプラス成長となり、22年はリセッションを回避した可能性が高いと指摘。しかし、23年前半にリセッションに入り、今年の成長率は0.9%減と予想している。
トラス氏に再評価も
この寄稿文をきっかけに、政財界では急速にスナク政権の政策を批判し、トラス前首相の…
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週刊エコノミスト
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