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教養・歴史 小川仁志の哲学でスッキリ問題解決

異性の友人が欲しいのですが、どうすればいいでしょうか/170

アクセル・ホネット(1949年~)。ドイツの哲学者。フランクフルト学派の第3世代を代表する人物。著書に『理性の病理』などがある。(イラスト:いご昭二)
アクセル・ホネット(1949年~)。ドイツの哲学者。フランクフルト学派の第3世代を代表する人物。著書に『理性の病理』などがある。(イラスト:いご昭二)

Q 異性の友人が欲しいのですが、どうすればいいでしょうか 異性の友人が欲しいのですが、うまくいきません。別に不倫願望があるわけではありません。どうすればいいでしょうか?(契約社員・40代男性)(再雇用勤務・60代女性)

 A 願望の奥にある、家庭・社会・職場における異性からの評価を再考してみては

 年齢や結婚しているかどうかにかかわらず、異性の友人が欲しいという人は多いと思います。そのほとんどが相談者同様、別に不倫願望があるわけではないのです。逆にいうと、そのような関係では満たせない何かがあるということです。

 なぜ、異性の友人を求めるのか? まずはその心理を探ってみることで、問題解決の糸口が見つかるかもしれません。

 参考にしたいのは、現代ドイツの哲学者アクセル・ホネットの「承認論」です。ホネットによると、人は他者の視点を介して自己とかかわる存在です。そして、その他者から認められることによって、ポジティブな自己関係を形成するといいます。

行動の原点は承認欲求

 具体的には、他者との関係で自己信頼、自己尊重、自己評価の三つを得ることができるというのです。しかも、この三つすべてが必要である点がポイントです。

 まず自己信頼は家族との関係で得られます。家族にきちんと認められているかどうかです。次に自己尊重は法的関係の中で得られるといいます。つまり、社会の中できちんと役割を果たしているかどうかです。

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