インド最高裁がサハラGに預金800億円の返済命令 中島敬二
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インドの最高裁判所は3月29日、サハラ・グループがインド証券取引委員会(SEBI)に預け入れた2498億ルピー(約4000億円)のうち500億ルピー(800億円)を預金者への返済に充てるよう求める中央政府の申請を許可した。2000万人以上に、9カ月以内に返済される。これにより、約10年間にわたった政府と巨大コングロマリットの係争に決着の道筋が見えてきた。
サハラは1978年に3人のスタッフと「テーブルと2脚の椅子」でスタートした。現在は12万人の従業員を持ち、投資信託や保険などの金融サービスや衛星通信、報道、娯楽、不動産、繊維など幅広い事業に手を広げている。創業者のスブラタ・ロイ氏が株式100%を持つ非上場会社である。2009年に3000万人から巨額の資金を不正に集めた容疑で、ロイ氏は14年に逮捕された。2年間の刑務所暮らしの後、現在仮釈放中だ。
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週刊エコノミスト
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