岩崎誠/中西拓司
編集部から
編集長に5月に就任以降、巻頭の「2023年の経営者」の取材で経営者の方々にお会いする機会が多い。
毎回悩むのがマスクをつけて取材するかどうか。というか、マスクをつけてその会社を訪問するかどうか。実は取材を受ける経営者の方々はもともとほとんどつけていない。写真を撮るので「外してください」という手間が省けてむしろありがたい。ただし、広報担当などの社員はつけていたりつけていなかったり。
社員一同、だれもマスクをしていない中でマスクをつけて質問するのは、どうも変な感じになる。一方、社長以外の方々がずらっとマスクをつけておられる中でマスクをしないのも何か礼を失している気になる。
いずれそのうち、だれもマスクをつけなくなるのかもしれないが、この日本的な同調圧力に逆らえない自分はやはり日本人だなと思う。
(岩崎誠)
「あれってバブル経済だったのかも?」という記憶がある。大学生だった1991年5月、パイプ椅子をイベント会場に並べるアルバイトをした。十数人の学生が集まって朝から作業が始まり、終わったのは午前中。午後は別の作業があるのかと思ったが、1日分のバイト料を手渡されて解散した。バブルの最盛期を経験した人には質素な話だろうが、その後は割のいいバイトどころか、求人自体がなくなっていった。
国内の生鮮食品を除く消費者物価指数の上昇率は、今年4月で3.4%、5月で3.2%と上昇傾向が続く。専門家は物価と賃金がともに上がる好循環の実現を思い描くが、「就職氷河期」を過ごした人間にとっては、物価はともかく賃金の上昇を信じることはできない。目先の経済指標を論じるより「将来の不安」を取り除かないと、少子化も「脱デフレ」も克服できないだろう。
(中西拓司)
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