位川一郎/稲留正英
編集部から
長年、プロ野球・広島カープのファンだ。昔と比べて、地上波の巨人戦中継が減る一方でBSやネットでの中継が増えたのはありがたい。ただ、放送でしばしば捕手が「女房役」と呼ばれることだけは耳に障る。
調べてみると、スポーツ紙の野球記事でも「女房役」を毎日のように見かける。一般紙の地方版の高校野球の記事にも時々登場する。
世の中でほとんど使われなくなったのに、メディアの野球担当者の間では「投手を支える捕手」を表す便利な言葉として生き残っているようだ。しかし、今のジェンダー平等の感覚には合わない。もう死語になっていいと思う。
なお、かつて官房長官が首相の「女房役」とされることが多かったが、こちらは頻度が減った。毎日新聞のスポーツ面では野球の記事でもほぼ見かけない。たぶん記者が意識しているのだろう。
(位川一郎)
宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」を見た。事前の宣伝は鳥のくちばしから人の目がのぞく不思議な絵のポスターのみ。一切、プロモーションはせず、話題を呼んだ。実際に見た印象は、「夏休みの子供向けの作品ではないが、クオリティーはさすが、宮崎監督」というものだ。齢(よわい)80を超え、「分かりやすさよりも、作りたいものを作る」という姿勢を貫いたのだろう。一度見ただけでは理解できないから、繰り返し見る人が続出するかもしれない。
一方、ネットフリックスでは、日本発の良作があると感じている。大相撲を舞台にした「サンクチュアリ」、復讐劇「御手洗家、炎上する」は面白かった。2本とも日本語の作品ながら、グローバルを意識したあらすじの分かりやすさが特徴だろう。
分かりやすさと芸術性の高さの両立はやはり、難しいのか。それぞれの作品を見て、そんな感想を抱いた。
(稲留正英)
■次号のエコノミスト
8月29日号 8月21日(月)発売 定価850円
この夏、みんなで考える
どうする? 空き家&老朽マンション
管理不全なら固定資産税が6倍に!?
都合により変更する場合があります。
■以降の刊行スケジュール
9/5号 8月28日(月)発売 定価850円
9/12号 9月4日(月)発売 定価850円
9/19・26合併号 9月11日(月)発売 定価990円
【おわびします】
本誌8月8日号81ページの澤上篤人さんのインタビュー記事で、ふりがなが「さかわみ・あつと」とあるのは「さわかみ・あつと」の誤りでした。おわびして訂正します。
週刊エコノミストのご購読は、定期購読が便利です。
★お申し込みは雑誌のオンライン書店Fujisan.co.jpまで。QRコードもしくは0120-223-223へ
フェイスブック、ツイッターは随時更新
https://www.facebook.com/economistweekly
https://twitter.com/EconomistWeekly
◎記事内容のお問い合わせ
編集部 ℡03-6265-6743
◎広告掲載
毎日新聞出版 戦略営業グループ
℡03-6265-6731
電子書籍「週刊エコノミスト ebooks」をアマゾン、楽天koboなど電子書店で販売中。