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日本の韻を踏む中国バブル崩壊 市岡繁男

 破産の危機に瀕(ひん)している中国の巨大不動産会社・恒大集団は先日、長らく延期していた2021年と22年の年次決算報告を発表した。負債総額2.4兆元(約47兆円)の同社は資産価値の低下、金利の上昇等で約11兆円の損失を計上。現在の余資は約840億円しかないという。同社は大手国有銀行を含む249の金融機関と取引があり、その影響の大きさから破綻宣告がなされていないだけだ。他の大手不動産会社も似たような状況で、株式市場で取引停止となった会社は数十社もある。

 これでは経済が上向くはずはない。すでに大学新卒者の雇用には深刻な影響が出ており、若年失業率は公式統計で20%超、非学生を含めた実際の失業率は46%になるという。また今年2月には、不動産不況で財政難に陥った自治体が医療費値上げを強行し、高齢者が数万人規模の抗議デモを行った。こんなことは以前なら考えられなかった。

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