ニューヨーク市の難民受け入れ“限界”に 冷泉彰彦
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2022年春以来、メキシコと国境を接するテキサス州など南部の州からの難民の送り込みをニューヨーク市は受け入れ続けてきたが、その数が10万人を超える中で多くの問題が出ている。難民は、まずマンハッタン中部の旧ルーズベルト・ホテルの建物で受け付けがされるが、これが限界となりロビーは満杯。市内の大学生がボランティアで支援しようとしているが、改善は容易ではない。
問題は難民認定を待つ期間の長期化だ。成人男性の場合、平均509日必要で、認定までの間を過ごす収容施設があふれている。行き場のない難民が屋外で寝泊まりするケースも出てきている。アダムズ市長は、市内の3000カ所を仮収容地として検討しているが、中には少年野球の球場をテント村にする構想があり、地域から反発が出ている。
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週刊エコノミスト
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