Q ヤングケアラーの支援、自分で何かできることはないでしょうか/190
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Q ヤングケアラーの支援、自分で何かできることはないでしょうか 厚生労働省が、ヤングケアラーの支援を強化するとの方針を打ち出しました。家庭のことは大人でも人に話しにくいので、なかなか介入するのが難しいと思うのですが、何かできることはないでしょうか?(福祉関連事業勤務・40代男性)
A 「成熟した共感」を意識し、同情ではない相手の状況と関心に応じたニーズを探そう
ヤングケアラー、つまり本来は大人が担うべき家族の介護や仕事、家事などを担っている若者たちが多くいるといいます。最近ようやく調査が始まりましたが、実態はよくわかっていません。ご指摘のように家庭のことはなかなか人に話しにくいですし、何より中高生の中には、自分がケアをされるべき立場のケアラーであることに気づいていない人も多いようです。
そうなるとなかなか介入が難しくなってきます。だからといって何もできないかというと、決してそんなことはないでしょう。参考にしたいのは、アメリカの倫理学者マイケル・スロートの考えです。
スロートは、「ケアの倫理」と呼ばれる分野で新機軸を打ち立てています。ケアの倫理とは、何が正しいかを重視する従来の倫理学と異なり、どう応じるべきかを重視する立場であるといわれます。とりわけスロートの場合、「成熟した共感」と呼ばれる態度によって応じるべきだと主張しています。
周りの大人が耳傾ける
成熟した共感というのは、共感の全…
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週刊エコノミスト
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