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ウィーン&ベルリン・フィルが相次ぎ来日 至福の11月 梅津時比古

2021年来日時のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 写真提供 サントリーホール
2021年来日時のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 写真提供 サントリーホール

クラシック ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2023/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 ウィーン・フィルとベルリン・フィルが相次いで来日する。世界に冠たるこの二つのオーケストラを東京・サントリーホールで聴くのは、クラシック・ファンの究極の楽しみだろう。

 ウィーン・フィルは、独特のやわらかい音の持ち味で、いかなる曲でも“ウィーンの音”に染めてしまうのが限りない魅力である。一方、ベルリン・フィルは機能美の最高峰といえる能力を持ち、オーケストラ音楽の醍醐味(だいごみ)を堪能させてくれる。

 この二つのオーケストラは、実はこれまでも同時期に来日し、相次いで公演を行っている。バブル期には、それが日本のぜいたくな独り占め、と世界から批判されたこともあった。また2013年には、両オーケストラ共に、東日本大震災(11年)後の日本を元気づけようと来日し、被災地を訪れたり、東日本大震災追悼公演としてヴェルディ《レクイエム》を上演したり、精神面でも寄与してくれた。

 コロナ・パンデミック後に来日する意味づけとしては、今回は13年の来日と似ているかもしれない。それは、聴衆の側にもいえるだろう。このコロナ禍で、オンライン化が進む一方、聴衆は、対面して聴く「生」のコンサートがいかに重要か、身に染みて実感した。決して、バブル期のような、ややもすると華やかさだけを求めてコンサート通いすることからは、精神的に遠いところにある。

 先行するウィーン・フィルは、11月12、14、18、19日にサント…

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週刊エコノミスト

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