米国女性政治家の草分け90歳で死去 米政界の高齢化に改めて注目 西田進一郎
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米国で女性政治家の草分けとされる民主党重鎮のダイアン・ファインスタイン上院議員が9月に死去した。西部カリフォルニア州サンフランシスコ市で初の女性市長を務めた後、1992年に上院議員に初当選。同州からは初の女性上院議員であり、在職は30年を超えて女性として史上最も長く務めた上院議員でもあった。
銃規制強化や環境保護などに尽力したことで知られるが、筆者にとって印象深いのは上院情報特別委員長としての姿だ。2001年の同時多発テロ後にブッシュ政権下で中央情報局(CIA)がテロ容疑者に対して行った過酷な尋問に関する報告書の作成を主導し、14年に公表した。
報告書は、水責め▽氷風呂▽最大180時間眠らせない睡眠妨害──など実際の尋問方法を描き、「政策形成者らに説明していたよりも残酷」「正確な情報を得る手段として効果的ではなかった」と批判するものだった。CIAは反論するなどして公開を遅らせ、公開間近の時期には委員会スタッフのコンピューターに不正に入り込んで捜索していたことまで発覚した。そうした抵抗を押し切り、報告書を公表した。
そんな「闘士」の顔を持っていたファインスタイン氏も90歳になっていた。2月には帯状疱疹(ほうしん)で入院し、8月に転倒して再び入院するなど健康状態は悪化していた。委員会中に混乱したような様子を見せたこともあった。
また、共和党でも、上院トップのミッチ・マコネル院内総務が今夏、記者会見などの場で2回、急に言葉を発さず、固まったようになった。マコネル氏は81歳だ。
このため改めて注目を集めたのが議員の高齢化だ。米議会調査局によると、新会期が始まった今年1月時点で、平均年齢は上院が64.0歳、下院は57.9歳。20年前の03年に比べ、上院は4.5歳、下院は4歳それぞれ上昇していた。ファインスタイン氏の死去を受け、最高齢議員となったのも同じく現在90歳のチャック・グラス…
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週刊エコノミスト
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