週刊エコノミスト Online書評

『二人の美術記者 井上靖と司馬遼太郎』 ホンダ・アキノ著 平凡社 2640円

『二人の美術記者 井上靖と司馬遼太郎』 ホンダ・アキノ著 平凡社 2640円

 井上靖と司馬遼太郎。国民的作家の2人には新聞記者として美術を担当したという共通点があった。本書はあまり注目されてこなかった彼らの経歴に光を当てた。受け持った仕事を受け入れ、精力的に取り組んだ井上。美術担当は嫌で落胆していたと回顧するが、実際には熱心に勉強していた司馬。そして作家に専念してからは、国内外の美術作品と多数向き合ってきた経験を基に、優れた文章を生み出してきたと指摘する。文豪2人の見方が変わりそうだ。(W)


週刊エコノミスト2023年12月5・12日合併号掲載

『二人の美術記者 井上靖と司馬遼太郎』 ホンダ・アキノ著 平凡社 2640円

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事