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週刊エコノミスト Online 書評

『焼き芋とドーナツ』 湯澤規子著 KADOKAWA 2420円

『焼き芋とドーナツ』 湯澤規子著 KADOKAWA 2420円

 19世紀から20世紀にかけて、日米両国の工場などは女性が労働に加わっていた。本書は産業史などの専門家が、仕事の空き時間や休日に食べたおやつという切り口で彼女たちの等身大の歴史に光を当てた労作だ。日本は女性労働運動が興り、寄宿していた女子工員が自由に外出できる権利を得て焼き芋を購入。米国もドーナツなどを楽しんだが、食事を作る余裕がない都市の働く女性の胃袋を満たす「食事」の意味合いが強かった。知られざる事実の宝庫だ。(W)


週刊エコノミスト2023年12月26日・2024年1月2日合併号掲載

『焼き芋とドーナツ』 湯澤規子著 KADOKAWA 2420円

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