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国際・政治 ワシントンDC

MAITAKEにSANMAI OROSHI 日本語も取り込む多様な米国の食文化 小林知代

日本酒「獺祭(だっさい)」で知られる旭酒造は昨年、米ニューヨーク州に酒蔵を建設、醸造を始めた(Bloomberg)
日本酒「獺祭(だっさい)」で知られる旭酒造は昨年、米ニューヨーク州に酒蔵を建設、醸造を始めた(Bloomberg)

 米国における日本食文化の浸透には目を見張るものがある。食生活の中で多くの日本語がそのまま使われていることも人気の証拠である。

 最近では、「KONNYAKU(こんにゃく)」「MAITAKE(まいたけ)」などの食材の名称に加え、「UMAMI(うまみ)」「NAMERAKA(なめらか)」なども登場している。レストランでは、日本語のローマ字表記をすると、それだけで健康志向で高級感にあふれた店と見られ、価格を高く設定できるという。「GYUTO(牛刀)」や「SANTOKU(三徳)」などの包丁の種類や、「SANMAI OROSHI(三枚おろし)」「HIRA ZUKURI(平づくり)」などの魚のさばき方や刺し身の切り方なども、米国の人気料理番組で日本語のまま紹介されている。

初デートはすし屋が人気

 米国で、最初のデートに彼女を連れて行くのに最も人気なのは、すし屋だそうだ。はしを使いこなし、相手にヘルシー志向で洗練されている様子を見せる。ここでシャンパングラスに注がれた日本酒の大吟醸を勧めれば、高いポイントにつながるようだ。

 日本酒への注目は高まるばかりだ。先日、ワシントンDCの連邦議会会館で、日本大使館も協力し、日本酒のプロモーションイベントが開かれた。上院・下院議員計6人が参加し、会場は若い議員スタッフでごった返していた。北米酒造同業組合のウェストン小西代表によると、米国に日本酒酒造会社は二十数社あり、同組合のメンバー企業も増えているという。

 OMAKASE(お任せ)という言葉が日常会話で使われるようになるほど、「お任せコース」を提供するレストランが、ニューヨーク、ロサンゼルスなどの全米大都市で増えている。1席350ドル(約5万2000円)以上で、一般の米国人には手が出ない高級レストランだが、アジア系米国人の富裕層を中心にブームだそうである。北海道産のウニや宮崎牛、有名どころの大吟醸が見栄…

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