週刊エコノミスト Online書評

『母の最終講義』 最相葉月著 ミシマ社 1980円

『母の最終講義』 最相葉月著 ミシマ社 1980円

 秀逸なノンフィクションを多数世に出してきた著者の最新刊は、自身の歩みや取材の思い出などを振り返ったエッセー集だ。病気の父と認知症の母の介護に疲弊しながらも、ヘルパーら関係者の助けを借りて困難を克服。「母が身をもって私を鍛えてくれていると思えるようになった」と前向きな姿に感銘を受ける。東日本大震災の被災地での心のケア活動など、社会のさまざまな場面で奮闘する人々に思いをはせていて、視線の優しさが非常に滋味深い。(W)


週刊エコノミスト2024年4月16・23日合併号掲載

『母の最終講義』 最相葉月著 ミシマ社 1980円

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事