サンフランシスコ風のすしと狂言 海部美知
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サンフランシスコ市内の小劇場で4月、地元劇団による「狂言」が上演された。といっても、使用言語は英語。髪の色もさまざまな米国人による狂言は、まるで英国の古典喜劇のようだ。日本の伝統を踏まえながらも、どこか異国の味がある。地元では、英語の狂言や能が1970年代から現地の劇団によって演じられている。
最近のサンフランシスコは、テック企業とベンチャー投資のお金持ちが行き交う「金ピカな世界」になった。
しかし、本来はこうしたゴールドラッシュ的な一獲千金の伝統と、ヒッピー的な草の根の前衛文化が交じり合う魅力がある。最近は後者の姿が見えにくいが、地元劇団によるローカル狂言を初めて見て久しぶりに古き良きサンフランシスコの伝統を思い出した。
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週刊エコノミスト
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