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週刊エコノミスト Online 編集後記

和田肇/浜田健太郎

編集部から

 現実の話として、お金があれば、代行サービスを使って、ベビーシッターのみならず、保育園の送り迎え、料理、掃除など何でもやってもらえる。妻の不満解消どころか、ジェンダー差別の解消だ。子どもの教育だって、お金があれば、家庭教師をつけてあげて、習い事やスポーツをさせてあげて。学校は大学まで環境のいい私立に通わせる。就職もいいところに行けるだろう。金さえあれば、退職後は趣味と旅行の充実した毎日。老いればしゃれた施設で至れり尽くせりの生活が待っている。おっと、そもそも「年収が低かったら、結婚できないのよ」。

 そんなことを誰かに言われたことはありませんか。反論は難しいですよね。結構、当たっていたりしますから。ですが「輝くもの必ずしも金ならず」なんて格言もあります。ご心配なく、人の生涯は一筋縄にはいきませんから。

(和田肇)

 シャープが堺市の液晶ディスプレー工場を全面停止するという。「21世紀型コンビナートを作る」と打ち上げた2007年の会見会場にいた私には実に寂しいニュースである。

 1990年代半ば、私は大阪・西田辺の同社本社で、パソコン用などで普及したTFT液晶の仕組みのレクチャーを受けた。日本の電機産業が元気だった頃、世界最先端のハイテク技術は、国内で取材可能だった。その後、液晶を含むディスプレー産業は、東アジア勢に追い越され、日本メーカーが相次いで脱落したのは周知の通りだ。

 数年前、経済産業省幹部から、「液晶はコモディティー(汎用(はんよう)品)だから重要ではない」と聞いた。DRAMも同様の理屈で日本の技術が二束三文で外資に売られた。「コモディティーだからやめてよい」と安易な言い訳を繰り返すうちに、日本から基幹産業が失われることはないだろうか。

(浜田健太郎)

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