新聞から言葉をえぐる(6月28日~7月10日)
「定年延長に関する法解釈の変更は黒川氏のためと考えざるを得ない」=6月28日付『朝日新聞』
東京高検検事長だった黒川弘務氏の定年を延長した政府の閣議決定(2020年1月)をめぐり、法務省が作成した関連文書の開示の是非が争われた訴訟の判決で、大阪地裁は国の不開示決定を取り消した。徳地淳裁判長が判決理由で。
「報告がなかったことは極めて遺憾。もう小林製薬だけに任せておけない」=29日付『読売新聞』
小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害が相次いだ問題で、サプリの摂取との因果関係が疑われる死者が新たに76人いることが分かった。武見敬三厚労相が記者団に。
「バイデン氏が4年前と同じ人物でないことは明らかだった」=29日付『朝日新聞』夕刊
米大統領選に向けたバイデン大統領とトランプ前大統領による第1回テレビ討論会で、バイデン氏は声がかすれたり言葉に詰まったりするなど精彩を欠いた。米紙『ニューヨーク・タイムズ』が社説で、バイデン氏は大統領選から撤退すべきだと主張して。
「この3年間、自分の無力さ、世界との壁、色々なものが自分を苦しめた。やっとそれから解放されてホッとしている」=7月1日付『読売新聞』
パリ・オリンピック代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権で、男子110メートル障害の村竹ラシッド(JAL)=写真=が優勝し代表入りを決めて。21年の日本選手権決勝ではフライングで失格し東京五輪代表を逃した。
「大統領は今や法の上に立つキングだ」=3日付『毎日新聞』
トランプ前米大統領が20年大統領選の結果を覆そうとしたとして起訴された事件で、連邦最高裁は、大統領在任中の公的な行為には原則的に「免責特権」が適用されるとの判断を示した。リベラル派判事の一人、ソトマイヨール判事が反対意見で、保守派判事らの多数派意見を厳しく批判して。
「現金は誰でも、いつでも、どこでも安心して使える決済手段で今後とも大きな役割を果たしていく」=3日付『日経新聞』夕刊
日銀は3日朝、約20年ぶりにデザインを一新した3種類の新紙幣の発行を始めた。日銀本店で植田和男総裁があいさつして。
「期待した中で最高の判断。戦後最大の人権侵害に被害者が裁判という形で声を上げ、最高裁を動かした」=4日付『毎日新聞』
旧優生保護法下で不妊手術を強制された被害者らが国に損害賠償を求めた5件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷は旧法の規定を憲法違反と判断し、国の賠償責任を認めた。全国優生保護法被害弁護団の新里宏二共同代表が記者会見で、判決を高く評価して。
「千奈ちゃんは、本件を教訓にするために生まれてきたわけではない」=5日付『朝日新聞』
静岡県牧之原市の認定こども園で2022年9月、園児の河本千奈ちゃん(当時3歳)を送迎バスに取り残し熱中症で死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた前園長の増田立義被告(74)に対し、静岡地裁は禁錮1年4月の実刑判決を言い渡した。判決後、国井恒志裁判長が涙を浮かべ説諭して。
「われわれは一つの国の子供だ。国家のため手を携えよう」=8日付『毎日新聞』
イラン大統領選の決選投票で、米欧との対話に前向きな改革派のペゼシュキアン元保健相(69)が、保守強硬派のジャリリ元最高安全保障委員会事務局長(58)を破り、初当選した。ペゼシュキアン氏が演説で。
「選択肢としては当然考える。例えば(衆院)広島1区。岸田首相の選挙区だ」=8日付『読売新聞』
東京都知事選は現職の小池百合子氏(71)が3選を果たした。元参院議員の蓮舫氏(56)を上回る得票で次点となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)=写真=が、国政進出について。
「潮は満ちてきている。勝利は先延ばしになっただけだ」=9日付『朝日新聞』
フランス国民議会選挙の決選投票は、左派連合「新人民戦線」が最大勢力となり、極右政党として戦後初の第1党となるかが注目された「国民連合」は3位だった。国民連合のマリーヌ・ルペン前党首が。
「私が立候補すべきだと思わない人たちは、対抗して立候補すればいい」=10日付『毎日新聞』
バイデン米大統領がMSNBCテレビに電話で出演し、高齢不安を理由に大統領選からの撤退を求める民主党の議員らに対して。
週刊エコノミスト2024年7月30日号掲載
新聞から言葉をえぐる(6月28日~7月10日)